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2020.09.02

医薬品の区別

ドイツの医薬品は
1)要処方せん医薬品
2)OTC医薬品/薬局義務医薬品
3)自由販売医薬品
の3つのカテゴリーに分類されます。
(カテゴリーの詳細は下記に記載しています)

このうち要処方せん医薬品とOTC医薬品は薬局でしか販売できない。

ドイツの一般用医薬品は成分が単味のものが多く、医療用からスイッチされたものも日本に比べてかなり安価である。

ドイツの薬局では、相談カウンター後方の壁一面が薬棚になっており、OTC医薬品がカテゴリーごとに陳列されている。
薬局では幅広い領域で、各適応症に対して、患者の好みや状況に合わせて薬を選択できるよう、次のような数種類のタイプのOTC医薬品を取りそろえ、相談販売を行っている。

・単一成分、複合成分含有
・天然成分、合成成分
・ホメオパシー(薬局義務医薬品扱い、一部は要処方せん医薬品)
・同一成分の複数の剤形(錠剤、発泡錠、シロップ、顆粒、座薬,,,,)
・乳児、小児、妊婦にも使用できる製品
・同一成分でもオリジナルメーカーの製品とジェネリック

最近では数多くのOTC医薬品を取り扱えるよう、医薬品の陳列は行わずデジタルウォールで製品の画像だけを示しながら、自動ピッキングマシーンと連動させて相談対応を行う薬局も現れてきている。
 

ドイツの薬局で販売できる医薬品の区分

1)要処方せん医薬品

 ・医師の処方せんがないと入手できない医療用医薬品
 ・患者から見える薬棚には陳列できない
 ・薬局以外で供給することが出来ない
 ・リスト価格の変更が出来ない
 ・製品の展示が出来ない(調剤室にしか置けない)
 ・製品の宣伝は出来ない
 

2)OTC医薬品/薬局義務医薬品

   ・医師の処方せんが無くても、薬局で販売可能ないわゆるOTC医薬品
 ・副作用が少なく、安全性が確認されたもの
 ・解熱鎮痛剤、鎮咳薬、風邪薬、胃腸薬、皮膚治療薬、薬用スキンケア、ビタミン、ミネラル、循環器症状(動機、息切れ、低血圧)治療薬、リウマチ薬、膀胱・利用・性機能障害改善薬、抗不安剤、不眠症薬、緊急避妊薬(2015年3月~)等
 ・2004年1月1日より自由価格制となった。
 ・患者の手の届かない棚への配置、展示は可能。
 ・製品の宣伝が可能

3)自由販売医薬品

 ・薬局及び、一定の条件を満たす販売店(ドロゲリー)で販売が可能な医薬品
 ・強壮、健康状態の改善、内臓諸器官の機能保護又は疾病の予防を目的とする医薬品であり、具体的な効能や明白な治療効果がないもの。
 ・植物由来医薬品、ビタミン誘導体など
 ・消費者・患者が自由に選び手に取る事が出来る。




参考文献:「海外の薬事制度にまなぶ・時代に寄り添う薬剤師の未来に向けて」  ~ドイツ~岩崎英毅・城戸真由美

 

 

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